青森県 尻屋崎に自生するノハナショウブ   

寒立馬(かんだちめ)で有名な下北半島先端の岬にも、ノハナショウブが多く自生していた。
馬が放牧されている所にもたくさん生えていたが、葉に渋みがあるため馬も食べないようだった。
多く自生していた場所は、雨の後だけ水が溜まり、普段は歩くと靴のまわりにじわっと水が染み出す
程度の草原だったが、画像のように海へ続く岬の斜面にも自生していた。黄色い花はニッコウキスゲ
だと思うが、霧ヶ峰高原に生えているものより鮮やかな黄金色で、エゾカンゾウに近いよう感じだった。
水平線の上に、うっすらと北海道の島影が見える。開花時期は7月上中旬。

この画像を見てもらえれば納得されると思うが、花菖蒲はもともと水生植物ではない。やや水分を好むことは
確かだが、下の画像でも、窪地の水の溜まりやすい中心部にはあまり生えず、ドーナツ状に自生しているよう
に、常に水が溜まっているような場所は苦手なのである。しかし、乾燥にはかなり適応力があり、まったくの草地や、
海水が吹き付けるような海辺の斜面でも生育できる適応力をもっている。

自生地へ行くと、その植物をどう栽培したら良いかがわかる。