伊勢誉　　　いせほまれ　　　ISE HOMARE

伊勢系　　　中晩生　　　青味のある紅紫に白筋の入る垂れ咲きの三英花。花径はおよそ16ｃｍ程度の中輪。
草丈は出来て60ｃｍ程度。性質は弱く、鉢で何とか保存できる程度。

伊勢系の古花で、明治３７年以前の作。染色体数2ｎ＝25の異数体で、茎葉が堅くごつごつとして異様な
感じさえ受ける。雌蕊先端の切れ込み（蜘蛛手）や、縮緬状の弁質、垂れ咲きの花弁など、伊勢系の特徴
をよく備え、伊勢系の古花の代表的な名花とされているが、地元松阪で伊勢古花を保存されてきた田中氏
によると、この花が伊勢花菖蒲の代表とは言われたくないと話していた。そう言えば、伊勢花菖蒲は総じて
淡い色彩の花が多く、女性的で繊細で優美だが、この花にはそんな印象はない。