雲井の雁   くもいのかり   KUMOI NO KARI

肥後系   中生   白地に紅紫の細覆輪が入る平咲きの六英。花径はおよそ18cm程度の大輪。
草丈は80cm弱ほどで、草丈の高い品種ではない。葉色は緑浅く性質、繁殖とも普通。

作者は押田成夫氏で、この品種は押田氏の代表的な作花である。氏は日本花菖蒲協会の協力で京王
電鉄が昭和30年に造成した京王百花苑の花菖蒲園を管理しておられた方で、伊藤東一氏の育成した
品種を、百花苑にて保存する傍ら、自らの品種も残された。1991年に永眠され、その後間もなく京王百
花苑の花菖蒲園も閉園した。往時の京王百花苑にはこの花がたくさん咲いていたという。
1965年作