霧ケ峰 きりがみね KIRIGAMINE
江戸系 極早生 野生種に近い単純な花形の紅紫の三英花。花径はおよそ14cm程度の中輪。
草丈は100cm程度。性質は丈夫で繁殖も良い。
吉江清朗氏が1975年に作出した品種。「吉江650」という番号で当園に送られ、当園で増殖した後、この
名称を付けた。5月下旬咲きで、極早生咲きとしてはそれほど早咲きでもないが、「沿海州」が作出され
るまでは、極早咲きとして重要な品種であり、普及した。
花形は単純だが、これから花菖蒲のシーズンが始まるという時に咲くので、気分も良く眺められ、群れて
咲くと美しい花である。私には、「初 紅」などとともに、吉江先生の代表的な花だという思いがある。