加茂花菖蒲園花菖蒲データベース https://kamoltd.co.jp/katalog/index.htm
沿海州 えんかいしゅう ENKAI SYU
江戸系 極早生 ノハナショウブに似た単純な三英花。花径はおよそ12cm程度の小輪。
草丈は高く100cmを越す。茎葉は細く長い。性質、繁殖は普通。
この品種は、園主の加茂が、ロシア沿海州地方にノハナショウブを訪ねて、その地方のノハナショウブの種子を
持ち帰り、その花と吉江系の極早生咲きの「小仙女」とを交配して作出したものである。
ロシア沿海州地方のノハナショウブは夏が日本よりはるかに短いためたいへんな早咲きで、それと花菖蒲でその当時
もっとも早く咲く品種だった「小仙女」を交配することで、より早咲きの花菖蒲の作出をねらった。それは、花菖蒲園の
開園期間の延長というねらいがあった。
日本産とロシア産の交配のためか雑種強性っぽくなり、草丈もよく伸び、ロシア産の原種よりはるかに旺盛に生育する。
花はほとんどノハナショウブで気持ち大型という程度。超極早咲きとでも言うべきで、東海地方で平年並みの気候ならば、
5月10日頃から咲き始める。